「100が平年並み」に注意!作況指数は"当たりハズレ"であり米の量ではない!
「お米の出来具合」を表すとされる「作況指数」について調べてみた。
* 作況指数
今年の収量/反
ーーーーーーー × 100
予想の収量/反
* 予想の収量/反
直近30年間のデータをもとに今年予想される10a当たりの収量
* 今年の収量/反
無作為に選定した水田たちで実測調査した10a当たりの収量
たとえば、ある田んぼAがあったとき、
(パターンa) 「今年は 例年通りにやって 100kg とれる予想で 101kg とれた」ときの作況指数は 101 。
(パターンb) 「今年は 酷暑の常態化で 90kg とれる予想で 90kg とれた」ときの作況指数は 100 。
(パターンc) 「今年は 半分だけ田植えして 50kg とれる予想で 51kg とれた」ときの作況指数は 102 。
まとめると、
(パターンa) 作況指数:101 | 米の量:101kg
(パターンb) 作況指数:100 | 米の量: 90kg
(パターンc) 作況指数:102 | 米の量: 51kg
こんな感じ。
「100が平年並み」という表現を見かけるが正確には「100が当たり」、つまり「予想的中度」だ。
作況指数100だからと言って前年と同じ量の米があるとは限らない。
そして「実測調査」についても、
* 色彩選別機を用いていない
* 玄米が対象
ということに注意。
パターンa において米が 101kg ある状況であっても、流通においては色彩選別機が使われる可能性があり、何より消費者に届く時には精米された白米。
品質低下により、色彩選別機で80%、精米で80%になれば、
101kg x 0.8 x 0.8 = 64.64kg
だ。
「作況指数101だから米は平年並みにある」という表現には要注意だ。